素材の話

英国貴族の召使いの、「リバリーボタン」の話し。

昨日ご紹介した、創業60年の老舗のボタン専門店「ミタケボタン」は
ヨーロッパを中心とする輸入ボタンが7〜8割という品揃えで
1個しかないゴージャスなアンティークから
実用的な貝ボタンまで、1日いても飽きないような品揃えです。

これはくるみボタンを作る機械です。
「鉄のオブジェ」のような存在感が、いいですね!

額に入れられて飾られていた、宝石ボタン。

年代物のボタンBOXが、いい味を出しています。

チョコレートのような遊びのある演出もありました。
(バレンタインシーズンだったから?)

このボタンをつけるだけで、今年注目のマリントラッドが!

ちょっと珍しいボタンの話しをご紹介します。
これは「リバリーボタン」といいます。
リバリーliveryとは「召使いのお仕着せ」のことで
英国貴族が召使いのお仕着せに着させた服についているボタンです。
およそ年100年〜200年前のものらしいです。
ブラスボタン(真鍮ボタン)はそんなに珍しいものではなく
学生服やミリタリーなどの制服によく見られるものです。
しかし「リバリーボタン」を見たのは初めてです。

『テキスタイル用語辞典』の執筆で、「ハウスチェック」を調べていたら
(※「ハウスチェック」とはバーバリーやアクアスキュータムのように
ブランドを象徴する独自のチェック柄のことです)
もとはスコットランドの領主が、家臣や使用人の衣服を定める習慣があり
それに使われていたチェックという事がわかりました。
「ハウスチェック」は家族から使用人まで着せていた「お仕着せ」なのです。
おそらく「リバリーボタン」に描かれているのも
貴族の家系の紋章、宗教や何らかの団体をあらわした記章なのでしょう。
そういうロマンを馳せながらボタンを選ぶのも楽しいものです。

次回は「薩摩ボタン」について書いてみたいと思います。