編集長ブログ

亀の子束子の616円のほうきに感動!

私のお気に入り亀の子束子は・・・

私は亀の子束子ファンです。2014年に『つなぐ通信』で、北区滝野川の亀の子束子本社を取材させていただき、その時にいろんな種類のたわしやスポンジ等を購入。なかでも抗菌効果のある「亀の子スポンジDo」の木の葉型がお気に入りで、それ以来ずっと使い続けています。ぬめぬめせずに、泡切れも良く、適度な硬さと形状が好きです。たわしもいろんな種類を使いましたが、一番使いやすかったのが、ねじりのある「棕櫚たわし極〆(きわめ)No.6」。握りやすく、コップなどの深い物を洗うのにもとっても便利でした。店舗ではなかなか見つからないので、久しぶりに使いたくなり、ネットで注文することにしました。実は、現在ドーナッツ型の「白いたわし」を使っているのですが、形状が丸いので握りにくく、深さのあるものが洗いにくいのです。イマドキのおしゃれなキッチンにと、新開発されたたわしですが、残念ながら私には合いませんでした。

<つなぐ通信での取材>
http://tsunagu-t.com/pc/backnumber/vol07/html5.html#page=17

「亀の子スポンジDo」の木の葉型
ねじりのある「棕櫚たわし極〆(きわめ)No.6」。棕櫚は柔軟性があり腰があるので好きです。日本製で990円。

長年定番として使い続けられている商品の良さ

たわしの注文のついでに、ほかに何かないかなあ・・・目についたのが「亀箒短柄」。つまり、昔からある定番のシダ素材の“外ほうき”です。値段はなんと616円。たわしより安いのです!それなのに「日本製」。実は私の仕事場は、ものやスチール棚が多く、掃除がしにくい環境。「ルンバ」は言うまでもなく、掃除機も使いにくい状況なので、掃除はもっぱらほうきを愛用しています。今使っているのがとても使いにくく、ますます掃除を怠っているので、隙間を掃除しやすいほうきはないかと探していたところでした。ほんとは、もっとおしゃれなほうきを買う予定でしたが、「亀の子束子のほうき」というのが気になり、たとえ“失敗”でも、ベランダ用に使えばいいと思い、一緒に購入。

想像以上に使いやすくて感動した、外ほうきの「亀箒短柄」。660円の日本製です。おそらくこのほうき一筋に作っている工場があるんでしょうね・・・

亀の子束子になぜこのほうきがあるのか

ところが、びっくり!これがとても使い勝手が良いのです。シダ部分の長さ、程よい硬さとしなり具合が、床を掃くとといい具合にゴミをかき集めてくれるのです。面白くなり、、、ちょっと試すつもりがしっかり2部屋掃除することに。616円のほうきに感動してしまいました。おそらく、よそのメーカーの同じような外ほうきが全ていいとはいえないと思います。私としては「さすが亀の子束子!」。亀の子束子の商品ラインナップにあった唯一のほうきがこの「亀箒短柄」と、卓上ほうきの「手編みハンドほうき」。こんな昔ながらのほうきがずっと販売されているということは、根強いファンがいるということでしょう。たわし一筋で培われた誠実なものづくりが、全ての商品に行き渡っているのではないかと思いました。

一緒に購入した卓上ほうきの「手編みハンドほうき」。まだ少し硬いのでこれから使い込むといい感じになりそう。タイ製で1320円。

100年ブランドの実直な企業姿勢

亀の子束子は、明治10年(1907)創業の113年も続いている企業。しかも創業時からの看板商品が、売れ続けているナショナルブランドは、ほとんど例を見ません。6年前に亀の子束子を取材した時に、こんな有名な会社がとても質素で誠実あることに驚きました。レトロな本社家屋、地元出身の社員が多く、地元密着の活動、一つ一つが手作りで厳しい製造マニュアルのあるたわし作り、とてもアットホームで、亀のように、ゆっくり気持ちよく長くあゆみ続けているような印象の会社でした。今回ネットで注文した時も、大きな段ボールにしっかりとした梱包で(616円にも関わらず・・・)、中には封筒に入れられた納品書やパンフレットが入っていました。「不良品、破損の場合は送料弊社負担にてすみやかに商品の返品・交換を承ります」と書かれています。新しい商品開発も行いながらも、良いものを100年以上も長く売り続ける実直な姿勢にファンはついて行くのだと思いました。

2014年に亀の子束子に取材に行った時に作らせていただいた、自家製たわし!惨めな仕上がりですが、愛おしくて使っていません(裏表の画像です)。