リネンこそ「夏マスク」素材の王様
夏もまだまだマスク着用となりそうな中、麻の老舗の林与(はやしよ)さんから、リネンマスクが届きました。リネンは吸水性や発散性に優れ、肌に密着せず、爽やかな清涼感がある、夏に最適な麻素材です。これをマスクにしたのですから、「不織布や綿素材よりは格段に爽やかで快適なこと間違いないにちがいない!」そう確信して早速『つなぐ通信』のスタッフにも送ったところ、すぐに絶賛の声が!
通気性が良いので、メガネをかけても曇らないし、さらっとして肌に密着しない。しかも洗濯した時に、ファンデーションも落ちやすいのです。「林与さんのリネンマスクしか使っていない」というスタッフも。もちろん私もそれ以来リネンマスクのヘビーユーザーです。
⬆️上から:綿麻マスク、リネンマスク、オーガニックリネンマスク(下に敷いているのは、林与さんのキッチンリネン)
「夏マスク」といえば、接触冷感加工したポリエステル素材や、抗菌・抗ウイルス加工したマスク、薄手の不織布マスクなどが出回り始めていますが、肌にトラブルのある方は天然素材のマスクを求める方が多いようです。コットンのガーゼマスクも販売されていますが、リネンマスクは市場にまだ多くは出回っていません。
ちなみに、「リネン(亜麻:あま)」は麻の一種ですが、衣料に用いられるのは、リネンを主流に「ラミー(苧麻:ちょま)」がほとんどです。一部「ヘンプ(大麻:たいま)」もあり、最近再び注目が高まっていますが、衣料の品質表示で「麻」と表記されるのは、リネンとラミーのみです。
リネン100%と、綿麻素材の2種類のマスク
林与さんからは、リネン100 %と綿麻素材の2種類が届きました。リネン100%は、ほんのり黄みがかった光沢とハリ感があり、リネンの特徴がよく出ている上質なリネンマスクです。ゴムを通すタイプで、綿麻素材よりも少し幅が狭めです。もう一方の綿麻素材は、麻と綿の長所を併せ持つ素材です。通気性、吸水性などはもちろんですが、ソフト感があり、ふんわりしているような感じです。リネン100%マスクより少し幅が広く、しっかり顔を覆うことができます。こちらはゴムがマスクと一緒に縫われているタイプです。現在試作中なので、製品化したリネンマスクの発売はもう少し先とのことでした。でもかなり完成に近いので、間もなく発売になると思いますので、お・た・の・し・み・に!
⬆️プリーツのリネンマスク(ゴムは入れ替えできます)
⬆️プリーツの綿麻マスク(ゴムは縫い付けられています)
オーガニックリネンの「マスク用ハンドメイドセット」をネット販売中
現在、林与さんのネットショップでは、マスク用のオーガニックリネンの生地とゴムをセットにした「マスク用ハンドメイドセット」が販売されています。製品ではなくあくまでもキットですが、この生地で見本に作った立体マスクも送っていただきました。この生地はプリーツのリネンマスク生地のようなハリ感はなく、とてもソフトで、密度があるのに、重さを感じないのです。マスクはいろんな種類をつけていると、通気性、重さ、形状など、自分にしっくり来るものに出会えると思いますが、このオーガニックリネンの生地もとても気持ちがよく、おすすめです。
⬆️オーガニックリネンの立体マスク
⬆️林与さんの「マスク用のオーガニックリネンの生地とゴムセット」。マスクは見本で縫ったものです。
オーガニックリネンのマスク生地販売
https://www.hayashiyo.com/product-list/88
もみ洗いも煮洗いもOKな、丈夫なリネン素材を使用
もうひとつ林与の林社長から嬉しい情報が。一般的な布マスクは、形が崩れないように「押し洗い」を勧めていますが、林与のリネンマスクも綿麻マスクも、「もみ洗いが可能」な丈夫な素材を使っているそうです。ファンデーションや口紅の汚れもしばらく洗剤につけてから洗うときれいに落ちます。リネンマスクは、石鹸などを溶かして「煮洗い」も可能なので、しっかり煮沸消毒ができます。マスクゴムも、煮洗いが可能なゴム素材を使用しています。しかしなんども使用していると、マスクゴムにへたり出てくるので、マスクゴムの交換は必要になってきます。その時に活用するのが「林与オリジナル・マスク専用ゴム通し」なのです。このゴム通しは林与がマスク専用に開発したもので、そこには機屋(はたや)さんならではの、面白い話があるので、これは次回お話しします。
⬆️余分に入れてくれたマスク用ゴム。ソフトで気持ちいゴムです。
⬆️林与さんが開発した「マスク用ゴム通し」これが何と・・・この秘密は次回お知らせします!
【Textile-Tree/成田典子】