英国キャサリン妃のウエディングドレスにも縫い付けられていた
「クリュニー・レース」のことをお話しします。
クリュニー・レースは、もとはフランスのブリュゴーニュ地方の
クリュニーで作られていた、手織りのトーション・レースです。
オフホワイトの太い麻糸や木綿糸で作られた目の粗いレースで
渦巻きや花などの円模様や幾何学模様が多く、
これらを繋ぐブライド(枝模様)やバーが多いのが特徴です。
現在は創業1845年の、世界で最も古いレースメーカーである
イギリスのノッティンガムの 「クリュ二ー・レースCLUNYLACE社」が
当時と同じリバー・レース機で、
クリュ二ー・レースの伝統のデザインを受け継いで生産しています。
今はクリュニー・レースと言えば「クリュニュー・レース社」の作る
独特の素朴感のあるリバー・レースをいっています。
以前ご紹介しました『MI.YA.CO』さんは
このクリュニー・レースをメインに
ものづくりをしているアパレルです。
まだクリュニー・レース社が日本に知られる前から
ホームページなどでもクリュニー・レースの啓蒙をはじめ
歴史や特徴が丁寧に語られています。
先日お伺いしたときも、オーナー&デザイナーの
米澤美也子さんが
丁寧に説明をしてくださいました。
クリュニー・レース社のクリュー・レースは
繊細で優美なレースを作るリバー・レース機で
素朴感のあるトーション・レースのような味わいを出しています。
私もこれがリバー・レース機で作られていることを知って
大変驚きました。
クリュニー・レースは
双糸★(そうし)のエジプト綿の糸で作る幾何柄のレースで
特に「ロスト・モーション・スポット」と呼ばれる
膨らんだ米粒のような小さなドット柄を特徴にしてます。
1階は『MI.YA.CO』のショールームです。
アンティークなセレクトショップにいるような本当に素敵な空間です。
入り口の「はさみと糸」の看板もヨーロッパの香りがいっぱいです!
クリュニュー・レース社のレース作りは
いまなお創業当時と同じリバー・レース機を使って作られていますが
それを作っている方も、地元を中心とする英国人です。
安い賃金の外国人を雇用せず、
人も機械も伝統を守り続けるものづくりが続いています。
「かといって、価格が高いわけではないんですよ」と
クリュニー・レースに惚れ込んでいる米澤さんが教えてくださいました。
『ザ・レースセンター原宿』でぜひご覧ください。