素材の話

丹後の伝統技術を駆使した新素材を!「タンゴ ファブリック マルシェ」Vol.1

「ちりめんの里」で知られる、京都・丹後産地の織物メーカー19社が、東京・代官山で産地の素材展「タンゴ ファブリック マルシェ」を開催しました。
(主催:丹後織物工業組合/丹後ファッションウィーク開催委員会)


・・・・・「タンゴ ファブリック マルシェ」のパンフレット・・・・・

丹後地方は、日本最大の絹織物産地で、その歴史は古く、約1200年前の奈良時代からともいわれています。現在も日本の着物の白生地の約60パーセントを生産しており、京都・西陣の生産基地として無くてはならない存在です。
近年は、新しい販路を求め、伝統的な技術を駆使した服地や服飾小物を提案。また、化合繊やバイオベース繊維と組み合わせたり様々な後加工を施した複合的な素材開発にも力を入れています。

・・・・3階では服飾雑貨や小物を展示。高品質&リーズナブルな商品としてスカーフを提案するところも増えています・・・・

・・・・ちりめんの雑貨を提案した「(株)一色テキスタイル」・・・・

残念ながら展示会には最終日の閉館ぎりぎりに飛び込んだため、ゆっくり取材ができず、
また、クローズアップした素材の撮影ができなかったので素材の素晴らしさを写真でお伝えできないのが悔やまれます。
丹後産地の素材は、さすが着物素材産地とありテクニカルで緻密な織りが多く見られました。他の展示会では見たことのないような織りもあり改めてその技術の素晴らしさは目を見張るものがあります。

・・・・2階は「洋装フロア」。左端にスカーフのようにかかっているピンクの生地はゴースのような透け感のある、シルク100%のチェックの先染め織物。とってもステキでした。セリシンを抜いていないものは張りがあり、抜いたものはソフトな仕上げです:大善(株)。(クローズアップしてお見せできないのが残念です…)・・・・

・・・・環境に配慮したエコなもの作りに力を入れている大善(株)は高耐熱性ポリ乳酸繊維を使用したテキスタイルを提案・・・・

・・・・イエロー、オレンジーピンクなど、今シーズンのトレンドカラーを打ち出した展開。左:(株)大江/右:吉村機業(株)・・・・

・・・・産学公コラボ作品。23年度は上田安子服飾専門学校など4校とコラボして、丹後産地の活性化を図る事業もしています・・・・

・・・・お土産に頂いたのは、丹後織物工業組合が販売している入浴液『まゆのお風呂』。セリシンの効果でしっとり、つるつるです!・・・・

【Textile-Tree/成田典子】