素材の話

英国ロイヤルウェディングドレスの伝統素材は…

4月29日に行われる英国のウィリアム王子とケイト・ミドルソンさんの
結婚式のウェディングドレスのデザイナーは誰か…と話題が持ちきりですが
英国王室に代々伝わる伝統的なウェディングドレスの素材があることを
ご存知でしょうか。

じつは私もつい最近のそのことを、
先月開催された「ふくしまのおりもの展」で
理事長の齋藤さんから伺いました。

代々英国王室に伝わるその素材は
日本では「プリンセス・サテン」と呼ばれている
地厚で上品な輝きを放つ最高級絹サテンです。
プリンセスダイアナのウェディングドレスもこの素材だったといいます。
日本で作られている「プリンセス・サテン」は
英国王室のものを若干アレンジしているそうですが
桂由美さんもお気に入りで、
ウェディングドレスの大ヒット素材ともなっています。

ウェディングドレスの人気素材といえば
「ミカドシルク」が知られていますが
じつはこれも福島のシルクが発祥なのです。
重厚な最高級シルクを日本の最高位の「帝(みかど)」に見立て
「ミカドサテン」と命名しました。
これがニューヨークに輸出され、
その後ヨーロッパでウェディングドレスに使われ
いつの間にか、「ミカドシルク」と呼ばれるようになったといいます。
日本に名前が逆輸入され、こちらの名前の方が有名になったという
いきさつを伺いました。

果たして4月の英国のロイヤルウェディングには
「プリンセス・サテン」がどんなウェディングドレスとなって
あらわれるのでしょうか。
福島はフォーマルウェアなどに使われる絹織物産地として有名ですが
これを機に、ロイヤルウエディング効果が訪れて欲しいものです。