ニッケ(日本毛織)のとっても面白い展示会を取材してきました。
(10月20・21日に品川インターシティホールで開催)

秋冬の生地の展示会かなと思いきや
ニッケ衣料繊維分野の「ニッケのモノ作りの真価」を
伝える展示会とのことで
「こんなに大掛かりな展示会は10年に1度くらいかな」と
誇らしげに企画開発部の田中さんが
とてもわかりやすく説明してくださいました。
(田中さんありがとうございました!)
ニッケのアーカイブから、プルミエールビジョンの実績
世界トップクラスの素材開発など
本当に見応えのあるすばらしい展示会です。
大阪(10/27・28)、名古屋(11/4・5)もあるので
ぜひご覧になっていただきたいです!
その中で興味を引かれたのは
ニッケのスクールユニフォームコレクション。
7000色の中から約400色を展示。
それぞれの生地には使用されている学校名が書かれていて
それぞれが微妙に違う…
こんなにも「紺」って奥が深いのかってちょっと感動もの!

さらにはスクールタータンチェックのコレクション。
2003年から2008年間に作られた約10000点の中から
約3000点が展示されています。

どうです、このタータンチェックのすだれのオブジェ!
これが全部学校のユニフォームですよ!
スクールユニフォームは毎日長く着るものですから
丈夫でかっちりした織りが基本。
「ストレッチ素材にすればもっと着心地がいいのに」と
単純な質問をしたところ
「伸縮性のあるストレッチ素材は確かに着心地がいいのですが
毎日長く着ているとどうしても、よく動かす部分が伸びてしまい
長持ちしなくなるんですよ」
なるほど…納得です。
スクールユニフォームは本当によく考えられた素材です。
最近は「トレーサビリティ(追跡可能)」を打ち出した
素材も提案されています。
自分の学校の制服が
「オーストラリアの○○さんの牧場の羊毛で採取された…」
と言う具合に、どこの国の誰の牧場の羊毛で、
どういう行程で作られた生地なのかということが一目瞭然。
制服に特徴を持たせるために
学校側からの需要も高まっているようです。

プルミエールビジョンで採用された生地の製品を展示。スーパーブランドがずらり!
このスクールユニフォームに着目した
スーパーブランドがありました!
このスクールユニフォームの生地でブレザーを作っているのです。
裏地はスカーフ柄でリッチなイメージですが
表地はまさに制服地そのもの!
価格はウン10万ですが…
この製品も今回の展示会にはディスプレイされているので
もちろんご覧になれるのですが
今市場に出ている製品なので撮影は遠慮してくださいというので
残念ながらご紹介はできません。
ブランドの頭文字を言ったらすぐわかるので
それも控えるとして…
それにしても
デザイナーの目のつけどころはすごいと思いました。
今「制服」はとても面白い素材の宝庫です!


学生服はもとより
ホテルマン、ポストマンなどの制服生地
昔の軍服などにも優れたものがたくさんあります。
そういうアーカイブの中からを軍服生地復刻させたところ
それを採用したスーパーブランドがありました。
その作品も展示されています。
これは数年前の作品ですので次回少しだけ写真付きでご紹介します。
お楽しみに!
【Textile-Tree/成田典子】
