このところファッションは自社ブランドのアーカイブ柄を
復活させる傾向が見られます。
エミリオ・プッチ、イヴ・サン ローラン、グッチなども
50年代〜70年代のアーカイブ柄を発掘したコレクションが
続いています。
2011春夏のコレクションではドルチェ&ガッバーナは
シチリアなど南イタリアの伝統レースをたくさん披露しました。
伝統や過去の時代の良いものに心を動かされる
スーパーブランドのデザイナーもずいぶん増えました。
時代を超えて輝いているものにクリエーションが刺激されるようです。
先日ニッケの展示会で「ニッケ創作工房」の
アーカイブの一部が展示されていましたが
それをブログでお知らせしたところ、たくさんの反響を頂きました。
(ブログのアーカイブで見てください!)
ニッケの企画開発室の田中さんにもお誘いを受けていますが
一ノ宮の「ニッケ創作工房」もぜひ取材に伺いたいです!
そして驚いたのは
近江の麻の老舗「林与」の林社長さんが送ってくださった
「近江上布(おうみじょうふ)」の柄のアーカイブです!
「上布」とは上質なラミーで織った高級な薄手麻織物で
江戸幕府への「上納布、献上布」とされたものです。
林与さんは、近江上布の機元として明治に創業しました。
50年以上前に織り上げた近江上布の柄生地を
見本の形で数千柄残してあり、その写真を送ってくださったのです。
今では林与さんでも生産できない絣柄と言います。
「数千種類のこういう柄が倉庫に残っていたとは
私自身も信じる事のできない発見でした」と
林社長さんがおっしゃっていましたが、
その素晴らしい近江上布を次回ご紹介いたします。