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伝承のたまて箱 in 八王(byあをやま)

こんにちは。あをやまです。
今回は私の地元、八王子のイベントを紹介します。と言っても、当日の朝に三味線が聞こえてから認識したくらい なので行き当たりバッタリの取材です。
ちなみに今から5ヶ月程前の9月初旬のイベントです。八王子市政100周年だそうです。

八王子は元々、織物で栄えた街です。以前(かなり前)はちょっと歩くと機屋があってガチャンガチャン賑やかな通りも珍しくありませんでした。(機屋が繁盛した頃は「ガチャ万」と言う)現在はかなり静かになってしまいました。

機屋があり呉服屋が栄えた街には大抵歓楽街があるようです。時代劇でよくありますね、呉服屋の若旦那がご贔屓の芸者目当てにお座敷通い。八王子にも花街がありました。しかし織物と共に衰退した。それを復活させたのが現在の「八王子芸者」です。三味線はその手踊りのリハーサルでした。リハは浴衣姿でしたがやっぱりプロです。楽しいです~。\(^o^)/
お座敷、行ってみたいなぁ。


⬆本番含めて3回観に行きました。地毛を結ってるのは「半玉(ハンギョク)」と言われる芸者さんの卵だそう。左が友う(ゆう)さん、右がくるみさん。


⬆くるみさんはまだ十代で、八王子芸者のNHKドラマに出演したそうです。中学卒業してこの世界に入ったというから意思の固さを感じますね。
友うさんは少しお姉さんで、気配りのできるしっかり者という感じ。


⬆「おりゃせ節」は八王子祭りでよく耳にします。「トン トン トンカラトン の八王子♪」機織りの歌だったんですね。ちなみに棒を筬のように動かします。


⬆午後は着物ファッションショーがありました。プロデュースは宗重玉緒(むねしげ たまお)さん。多摩美大卒業生です。実は1年半前、京王線車内で話しかけたことがありました。色彩鮮やかな着物にインパクトあるイヤリングを合わせて八王子ではかなり目を引く着こなし。自分でデザインすると聞いて納得した、なんてことがありました。
控えのテントからショーを見る図。


⬆オープニングは多摩織の綿着物。(通常は一産地一織物に対して多摩織は五種の織物からなっているそう)綺麗なブルーですね。そう言えば、日本に化学染料が入って来て鮮やかなセルリアンブルーが新橋の芸者衆に流行ったらしい。そのブルーを「新橋」と呼んだそうです。粋ですね。大正の頃のお話でしょうか。


⬆こちらも多摩織。前裾のモチーフが「白鳥」、後ろ裾をよく見ると「白鳥の湖」の「4羽の白鳥」。帯は「月」柄になっててストーリーを感じます。


⬆白い着物は半襟や帯で色々着こなせそうだけど、
攻めました~。
羽裏もバッチリ見せてます。


⬆銘仙が流行した大正、昭和初期は西洋の柄や色の影響を受けて遊び要素の強い着物が沢山出回りました。当時はこんなインパクトだったかも。バッグもレトロキッチュなイメージです。


⬆モダンな着物と絵画風の帯をパンプスで。ちょっとフライトアテンダントを感じるのは歯切れ良い色柄だから?


⬆このコーディネートがモデルさんがぴったり。昭和カワイイ少女漫画に出て来そうです。


⬆後方の女子達が「カワイイ!」と声を上げたのがこの着物&モデルさん。着物の柄は玉緒さんのトレードマークかな?名刺にも使われてました。ジオメトリックと鳩。


⬆は~、着物をこう着ますか。
最近流行りのオーガンジースカートをon。
スカート生地は多摩織です。


⬆最後はマルチカラーの花柄onジオメ。
ポーズは自撮りしているところ。
可愛がってるアメリカ人形に着物作った?
勝手にイメージしました。


⬆今回ファッションショーにコラボした多摩織は澤井織物さん。現在着物は一割ほどで、ほとんどは企業の企画ものだとか。映画「君の名は」でミサンガも注目されているそうです。


⬆「八王子芸者の、お通りだー」
(このフレーズはちょっと歌舞伎風)
舞台告知のお練りご一行です。
気さくな笑顔が良いですね。


⬆イベント期間中は一般の人も人力車に乗れましたが普段八王子市内で見る時は芸者さんが乗っています。


⬆その他、お囃子、車人形、尺八と琴の演奏や津軽三味線も有りました。


⬆江戸小紋の型紙展示もありました。

盛り沢山で賑やかな二日間でした。ファッションショー、芸者さん、暑い時期にキリッと着物を着こなすのは素敵だけどまずスッキリ着付けできないといけない。着付けで汗だくなんて論外ですよね。
ハードル高し。