あをやまです。6月3日台風一過の曇り空の朝、開発が続く渋谷に到着しました。ゴルチェの半生をミュージカルにした舞台「ファッション・フリーク・ショー」。たまたま目に留まった地下鉄の吊り広告でこの公演を知り、その晩にネットでチェック、ギリギリで東京公演のチケットを手に入れた次第です。
ああ、あの時ほど電車のシートに座れなくてラッキーと感じたことはありません。
会場東急シアターオーブのホワイエは、ちょっと前には想像できない光景、気合いの入ったお洒落な人々で賑わっていて、しかもマスクなし。(自分はマスク着用でしたけど)「ファッション・フリーク・ショー」久しぶりの熱気、いや期待感というのでしょうか。ウキウキで満たされた会場でした。
ゴルチェの半生の幕開けは、お婆ちゃまのコルセットで遊んだり熊のぬいぐるみに円錐の胸を着けたりの幼少期のエピソードから始まりました。FASHION FREAK SHOWパンフレットは大判で写真も迫力。
お婆ちゃまの影響かジョゼフィン・ベーカーも登場、ムーランルージュやジョルジュ・バルビエ(イラストレーター)の世界かなと思うシーンもありました。それらを映像、音楽、ダンスとファッションで。デザイナーの半生をミュージカルでとは、発想が面白いです。
アールデコのイラストレーター、バルビエ。
音楽は80年代のミュージックシーン中心。マドンナ、デヴィッド・ボウイやフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、カルチャー・クラブ、ユーリズミックス、もちろんプリンスも。
ああ時代が蘇る。男女入り乱れたエロスダンスシーンはジョージ・マイケル。(タイトルドンピシャのあの歌)ダンスも生歌も迫力ありました。衣装はゴルチェデザインです。ボンデージ多めなのは、やっぱりコルセットが土台になってますね。
照明や映像もすごく工夫していて、プロジェクションマッピングと生中継(現実より若干遅れる)も。ネオン感あるキラキラから、ムーディーだったりモノトーンだったり。贅沢!
舞台の途中から、ゴルチェは人間が大好きなんだろうなと感じていました。それと、やっぱり生の舞台の迫力は体験しないと分からないと感じました。音から伝わる風のようなもの、服を脱いでいく時の衝撃、ダンサーや演者の個性・エネルギー。(いわゆる高身長・痩身の人ばかりじゃないと言うか、むしろ個性的な人も)最後にご本人アップの映像で観客にエールが送られました。
「人はそれぞれ美しい」ゴルチェの言葉に嘘はないなぁ。
ほんとに楽しかったー。
観劇後は妙にスッキリした感じ。空もすっかり晴れて夏になってました。
余談です。
20年くらい前に上野でゴルチェ展がありました。仕事帰りに行ったのですが、あの日の自分のコーディネートは今でも忘れません。なぜなら、会場スタッフのユニフォームと丸かぶり。(違いはサスペンダーに柄の有無)会場でどうにもならずに困りました。
今回、あのコーデだけはするまい。
もう少し気合い入れても良いくらいの普段着。でもね、元々ボーダーTシャツは好き。カーディガン下にこっそり着てました。