編集長ブログ

武蔵関・関のボロ市

12月9日、夜7時すぎに、武蔵関駅の南口を降りたら、賑やかな太鼓や鉦の音が聞こえてきました。
「こんな時期にお祭り?」

駅前通り商店街の方から、団扇太鼓(うちわだいこ)を鳴らし、纏(まとい)を振りかざし、向うには花飾りをつけた万灯(まんどう)が見え、長い行列となっています。

「なんで“法華の太鼓”を鳴らしながら、こんなところで行列しているの?!」

家に帰ってネットで調べてみたら、12月9日・10日は「関のボロ市」。この行列は「万灯行列(まんどうぎょうれつ)」というもので、武蔵関の北口にある日蓮宗の本立寺(ほんりゅうじ)に因んだものらしい。武蔵関駅南口周辺を出発して本立寺までの約1kmを練り歩くのだとか。

「知らなかった!!」

ウン十年もかなり長く武蔵関に住んでいるのに、関のボロ市を知ったのも、ほんの数年前。12月13日の日蓮の命日に合わせて、日蓮宗では「お会式(おえしき)」という法要が行われ、本立寺の門前では毎年12月9日・10日に市が立つのだそうです。これがなんと江戸時代の1751年から続いているというから凄い。かつて、武蔵関近辺は農業が盛んで、農機具などが売られていたようですが、その後古着や草鞋(わらじ)の鼻緒を作るためのボロギレなどが売られたことからこの名がついたとされています。


⬆️武蔵関の北口にある日蓮宗の本立寺

早速、翌日にボロ市へ!

とにかく屋台の数がすごく、道に沿ってこんな小さな町にこんな数の屋台が!と驚きますが、ほとんどがお祭りなどで見かける飲食の屋台。かつては地元の名産品がたくさんあったようですが、近所の農家の野菜が少し。古着や骨董品、仏具などの露店も少なく、エスニックな雑貨がちらほら。本立寺の境内でも、古着屋さんや飲食の露店が。そういえば、主人は本立寺に出店している古着屋さんと仲良しになったと話していたけど、こんなとこだったんだ・・・


⬆️写真を撮った時は人が少なかったのですが、お寺から帰るときは人でぎっしり!
ほとんどが食べ物屋さん。

それでも初めてのボロ市体験は楽しく、エスニックなアクセサリーと農家の大きな大根や里芋を購入。もっと早く知っていたら、主人と楽しめたのに・・・と思いつつも、きっと側にいるんだと思い、主人の好きなたこ焼きも購入!

それにしても、武蔵関はわたしが故郷で暮らした何倍も長く暮らしているのに、地元意識が低かったせいか、地域のことをほとんど知らなかった自分に呆れるやら驚くばかり。きっと、いつか引越しするだろうという“よそ者意識”があったのだと思います。今からでも遅くないから、もっと地元にとけ込まなければ・・・切り替わりの日でした。