素材の話

2014S/S 『T・N JAPAN東京展』Vol.2福井経編興業

『テキスタイル ネットワーク ジャパン(T・N JAPAN)東京』は
付加価値の高いもの作りをしている
全国から選りすぐったテキスタイルメーカーで
構成されている合同展です。
2014S/Sテーマは「触感を考える」。

合繊産地として知られる福井県から出展している
「福井経編興業(株)」のブースで目を惹いたのは
メッシュの不思議な素材で作られたウエアや、
布帛感覚のニューハイテンションです。
経編み(たてあみ)は、織物に似た伸びの少ない
きっちりとした編み地が特徴で、裁断して縫製されるニットです。

特に今回は、シューズやカーシートのスペーサー資材
(間に挟んで使う資材)など、
スポーツや資材分野で使われている経編みのダブルラッセルを
衣料用として提案しました。
軽く通気性があり、カチオン可染ポリエステルとすることで、
色効果のある素材としてアピールされています。


・・・・・ダブルフェイスの蜂の巣メッシュ。
染色効果の違うポリエステルとナイロンの
2種類の素材を使用しているため、1回の染色で2色に染め分けられ、
玉虫のような効果が出ています・・・・


・・・・裏側にプリントを施したダブルメッシュ。
メッシュが微妙にずれているので3D効果が現れています・・・・


・・・・ダブルラッセルのダブルフェイスメッシュ。
メッシュが微妙にずれているため生地は透けて見えません。
カチオン可染ポリエステル糸を使用して
1回の染色で2色に染め分けています・・・・・・・・


・・・・経編み(たてあみ)は、織物に似た伸びの少ない
きっちりとした編み地が特徴です。
これはメッシュにボンディングしたもの・・・・


・・・・本来は、シューズやカーシートのスペーサー資材(間に挟んで使う資材)、
スポーツウエアのライナーとして使用されているものを、ファッション素材として提案。
軽く弾力性があり通気性の良いのが特徴・・・・

2014S/Sのファッションやテキスタイルトレンドで
注目のひとつがハイブリッド的な表現の「スポーツ・クチュール」。
中でも、アパレルデザイナーが熱い視線を注いでいるのが
工業用資材です。
ダブルフェイス、両面染色、ボンディング、ニードルパンチなど、
テクニカルな素材のファッション化が新しいマーケットを生み出しそうです。


・・・・三菱レイヨンのトリアセテート「ソアロン」のトリコット編みは、
福井経編興業がすべて製造・・・・