2010秋冬コレクションあたりから気になり始めていた「70年代調」ですが、2011春夏コレクションでは大きく浮上!マーク・ジェイコブスは、まさに70年代そのものでした。この冬ブレイクしているフェアアイル柄などのノルディックセーターやケープやポンチョ、マキシコートも70年代に流行したものです。2011秋冬もこの傾向は継続するものと思われます。

70年代のアーカイブを紐解くと今欲しいトレンドアイテムがザクザクです!
下の写真は70年代のBUS STOPとBIBAです。

では70年代はどういう時代だったのでしょうか…実は、驚く程今の時代と似ているのです。アメリカのドルショックが日本を直撃し「高度成長時代から省エネ時代へ」とシフト。「消費は美徳」から「節約は美徳」となったのです。
ファッションも多様化しました。注目すべきは、ストリートから流行がつくられる「アンチ・モードの時代」となったことです。ヒッピーやフォークロアなどの民族調が人気になりシルエットは長く・大きくの「ビッグ・ルック」へ。
ベトナム反戦運動が高まる中米軍払い下げのアーミーファッションも大ブームに!一方では「チープ・シック」が流行語になり安くて丈夫な、ワーク・ファッションも浮上。
アパレルメーカーが作り出すファッションではなく「作業着」「軍もの」「スポーツウエア」がトレンドファッションとして躍り出たのです。
まさに今の流行をみているような現象です。
そして70年代で注目されるもう一方のトレンドは「本物志向」「トラッド志向」です。後に「インベストメント・クローズ」といわれた「投資価値のある服」という意味です。
次回はそのことについてお話しします。