福井県若狭地方の美浜町が発行している
『広報みはま』が送られてきました。
毎月町内全戸に配布される町からの広報紙で、
町内の行事やお知らせ、町政情報、
美浜発電所(美浜原発)の状況などが載せられています。
・・・・『広報みはま』6月号・・・・
小さな町で、このようなカラー刷りの広報誌を発行できるのも
美浜原発の力が大きいのかもしれません。
美浜町に住む多くの方にとって、原発は生活を支える大きな存在です。
原発に関する意識も、地元と県外とでは
随分温度差があるような気がします。
5月5日の子供の日には
渡辺弘子の布絵の世界Vol.6『三番叟(さんばそう)』でも
紹介した、子供歌舞伎の「三番叟」が演じられました。
「三番叟」は、天下泰平・国土安穏・五穀豊穣・
子孫繁栄などを祈願する舞です。
美浜町早瀬の「三番叟」は町の無形民俗文化財に指定されている
江戸時代を起源とする伝統芸能です。
ちなみに5月14日のスカイツリー開業式典では
狂言師の野村萬斎さんが地上350mの展望デッキで
“天空”の「三番叟」を披露しました。
・・・・「三番叟」は『広報みはま』6月号にも取り上げられていました。
例年ならもっと大きく取り上げられるところですが
年々少子化や町の予算の関係上で祭りの規模も小さくなっているようです・・・・
・・・・4月30日のリハーサルで見かけたあどけない男の子・・・・
![](https://textile-tree.com/wp-content/uploads/2012/05/71eb7aad019685816cf5be005aa51da0-1.jpg)
・・・・本番では立派に「翁(おきな)」を務めたようです。
“おひねり”も投げ込まれました・・・・
このほか5月1日には美浜町の弥美(みみ)神社で、
地区の安泰と五穀豊穣祈願する例大祭が行われました。
「王の舞」は県の無形民俗文化財にもなっています。
こちらの記事も小さなものでした。
代わって大きく特集が組まれていたのは
5月13日に開催された「美浜・五木ひろしマラソン」です。
(福井県美浜町・町教委・町体協主催、福井新聞社共催)
美浜町出身で、名誉町民でもある歌手の五木ひろしさんが
1989年に「美浜・五木マラソン」を開催したことを契機に
現在の大会名で年1回開催され、今年で24回を迎えます。
大会には県内外からランナーが集結し、
今年は過去4番目に多い4,807人が参加したそうです。
・・・・6pの特集が組まれた「美浜・五木ひろしマラソン」・・・・
・・・・4,807人の方が参加し、
この日の美浜町は大いに沸きました!・・・・
美浜町は、若狭湾や三方五湖など、
自然に恵まれた風光明媚な土地です。
かつては釣り客や海水浴客で賑わい、漁業なども盛んでしたが、
年々漁獲高も減少し、早瀬市場が敦賀市場に統合されるなど、
観光地としての活気も薄れつつあります。
伝統行事や伝統芸能も継続が危ぶまれています。
・・・・美浜町は「へしこの里」としても売り出し中です・・・・
・・・・美浜町早瀬の観光案内図。
若狭湾にも面し、お魚の美味しい美しい町です・・・・
そういう中で、24年も継続いている「美浜・五木ひろしマラソン」は、
全国に美浜町をアピールできる最大のイベントかもしれません。
「スポーツイベントが地域を救う」と
活動に励んでいるNPOもありますが、
中高年社のスポーツ人口も増えている中で、
地域活性化の糸口としての期待も高まっています。
若い頃に苦労を重ねた五木ひろしさんの
「故郷に錦を飾る」ということの深さを改めて感じます。
このマラソンも、美浜町の新しい伝統になるように、
長く続いて欲しいものです。