東日本大震災では、海外から多くの支援をいただいている一方、
日本への観光客の足がぴったり止まり、外国人が一斉に帰国。
海外からの展示会やイベントはほとんど中止という状況。
セレブな方たちは国外や関西方面に退避しているらしいですが
セレブでもない私たち日本人は
普段通りの生活を続け、踏ん張ることしかできないのです。
(いえ、それが重要なのです!)
4月4日〜7日の「繊研新聞」に
岩手県久慈市の縫製工業の記事が連載されていました。
久慈市は基幹産業にもなっているくらい縫製工場が集積しており
それが今回の津波で大きな被害を受けたのです。
縫製工場には中国人を中心にする多くの技能実習生が働いていますが
大地震と原発事故の発生で相次ぐ帰国ラッシュ。
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「メイド・イン・ジャパン」のムーブメントも起こり
ようやく地元の縫製業に活気が戻りつつある矢先の出来事。
労働力を実習生に依存している企業は、津波の被害で機材が壊れ
さらに人材がいなくなるという、ダブルパンチ。
しかし昨年夏に、技能実習生制度が変更になり
実習生にかかる企業の負担が増えたこともあり
縫製工場では「同じお金を払うなら日本人に払いたい」と
今回の震災を転機に日本人雇用に大きくシフト。
「地元雇用で立ち直りたい」とする、前向きな記事でした。
経営を引き継ぐ息子と、
技術を持っている「地元の人材」こそが何よりの財産。
これからは人材を育成して技術を蓄積して勝負したいとも。
市場の需要が「安さ」を求めているため
コスト削減を追求せざるを得ない状況が続き
外国人の技能実習生制度に依存していました。
とはいえ、技能を習得したら帰国してしまうこの制度は
技術や人材が「根付かない」という問題もあります。
自分の会社を、自分の郷土を、自分の国を愛する人たちが
困難を乗り越えて、その土地に根付いてこそ
次の世代に伝えたい、誇りを持てる技術や精神が
生まれるものだと思います。
そうして私たちの先人たちは
「誇れる日本」を作ってくれてきたのですから。
この国を、そう簡単に逃げ出すわけにはいかないのです。
地元で踏ん張り、日本で踏ん張り、「がんばろう、日本!」。