素材の話

本当のエコとは…『リネン日記』語録

私の大好きなブログのひとつに
近江の麻の老舗の「林与」さんの社長が綴る『リネン日記』があります。
こつこつとひたすら毎日の仕事を通じ
その日の出来事や感じたことを綴る地味なブログですが
なんと今では1日1000件以上のアクセスがあるといいます。

麻への思い、織機への慈しみ
麻を織る仕事が、いかに手間ひまと愛情をかけて織られていくのか…
ものを作る人間の思い、哲学が日記を通じ、心にずきずき伝わってきます。
ファッション業界の方はもちろん、そうでない多くの方にも
読んで頂きたい素晴らしいブログです。

林社長の言葉は、きらきら輝いています。
先日、エコのことを書いていたので少しご紹介します。
「エコの精神からすれば、
新しいものに買い替えを促しては駄目なのは当たり前です。
普段使っているものを、買い換えるときに
エコなものを選択するというのが 大事だと思います。
大事に長く使うことがエコの基本だと思います。
強制的なリサイクルの裏には大きなエネルギーの消費があります。」

こういう考えのもとに作られているのが、林与さんのリネンのキッチンタオルです。
リネンタオルは吸水性に非常にすぐれているのが特徴ですが
さらにごしごしと洗って汚れを落とせるものをと考え
この大判の厚手のリネンタオルができました。

25番手の太い糸のリネンをシャトル織機で高密度に織ります。
1時間に1〜2mのスピードでしっかりきっちり織ったものですから
丈夫で何十年も使える優れた品質です。
使いはじめは硬いリネンの風合いですが
使い込んでいただくうちにだんだんと柔らかくなってきます。
はじめから柔らかく仕上げたものではなく
何年も使い込んで柔らかくしていだだくような
「長くお付き合いいただく」リネンキッチンタオルだといいます。

こういう「使い込んで馴染む」という暮らし方を、取り戻していきたいものです。
「いいものを長く使う」ことで
「ものを大切」にし「ものへの愛情」を養うことができます。
それが本当のエコにつながってくるとあらためて感じました。

残念ながらこのリネンのキッチンタオルは売り切れ状態。
今頃せっせと林与さんで織られていると思いますので
もう少しお待ちくださいね!