素材の話

大館市岩瀬の「yourwear」と「HASHINOTAMOTO」のこと

昨年12月7日〜9日秋田に伺い、8日に大館市岩瀬を拠点に「yourwear」というニットブランドの制作活動をしている佐藤孔代(みちよ)さんにお会いしました。一昨年岩瀬に「HASHINOTAMOTO(はしのたもと)」というカフェをオープンしたと伺っていたので、久しぶりの出会いをとても楽しみに訪ねました。孔代さんの叔母さんとは、高校時代からの友人で、テニス部で絆を深めた仲間。そういうご縁もあり、彼女がまだニットデザイナーになる前からいかにコツコツと自分の進みたい道を歩んできたかを知っているので、親戚のおばさんのような嬉しさがあります。

https://www.hashinotamoto.jp/

木々に囲まれた中にポツンとある、通り過ぎてしまいそうなカフェです。

「yourwear」のことは、以前Textile-Treeのブログでも少し紹介しました。もう15~16年ほど前ですが、東北や秋田の地元愛溢れる生産背景や、修理しながら長く使い込んでいけるぬくもりのある製品をつくるという、ものづくりの姿勢も変わっていませんでした。流行を意識しない質の高いシンプルなデザインは古さを感じさせないし、愛着のわく製品に仕上がっています。当時、「将来的には生活・創作拠点を秋田に移したいと考えている」と話していましたが、10年ほど前に実家のある大館市岩瀬にご主人と一緒に拠点を移し、見事に実現させました。そして歩みを着実に進化させています。

杉皮が差し込まれている外壁

https://yourwear.jp/

カフェと「yourwear」のショップが一緒になっています。
四季の風景が楽しめる大きな窓が心地いいです!
手動機や手編みのぬくもりのある製品ばかり!

「HASHINOTAMOTO(はしのたもと)」の最寄りの駅はJR奥羽線の早口(はやぐち)。秋田駅から電車で1時間30分強です。早口までは孔代さんが車で迎えにきてくださいました。国道7号線に面したまさに「橋のたもと」にあるカフェ。木々に囲まれた中にポツンとある小屋のような雰囲気で、カフェ目当てでないと通り過ぎてしまいます。しかも交通の便があまり良くなく、こんなところでビジネスが成り立つのかなあと思いますが、1人1台の車生活が当たり前の地方生活では、あまり不便には感じないようです。SNSを見て結構遠くからいらっしゃる方も多く、この日は海外からのお客様も。

何度でも来たくなり、いつまでも居たくなる最高の場所です!

実はここはもともとお祖母さんが使用していた農作業小屋を利用して、建築家のご主人が設計したものです。一見レンガのように見えますが、近寄るとなんと外壁は杉皮が差し込まれています。できるだけ、地元秋田や東北の建材を使用したといいます。中は、カフェスペースと「yourwear」の製品、東北の民芸品や食品なども販売されているセレクトショップ。どれもが孔代さんお気に入りのもののようです。

東北愛、地元愛が伝わってくる品々。
Chioさん(左)と孔代さん(右)
イチオシは、カシミアプリン!本当に絶品でした〜〜

カフェの一番のオススメは、孔代さんらしいネーミングの「カシミヤプリン」。大館産の赤玉卵、生乳とグラニュー糖のみの、びっくりするくらいしっとりなめらかなプリン。「卵そのものの素材の力がこのプリンの基本」といいますが、まさに「yourwear」のコンセプトにも共通するおいしさです。テイクアウトもできるので、これ目当てにいらっしゃるお客様も多いようです。店内は窓が広く、四季の景色が楽しめ、ゆっくりと自分の時間を楽しむには最高の空間でした。

冬景色もまた美しいようですが、今度はもっと温かな日にも来たいです!

Textile-Tree/成田典子