素材の話

「TLF第88回東京レザーフェア」2014春夏コレクションVOL.1


・・・・「TFL第88回東京レザーフェア」6月20日・21日開催・・・・

TLF東京レザーフェア」は、靴やバッグなどの
素材(革や雑材)・副資材(パーツ)の展示会です。
皮革販売業者、タンナー(なめし革業者)、
副資材業者(ヒール、靴の底材、バッグの口金などのパーツ)、
加工機械の部品などを製造販売する業者が参加する
かなり専門性の高い見本市です。


・・・・レザー、靴やバッグのパーツなどの
資材トレンドも盛り込んだ「出展者ガイド」・・・・



・・・・「出展者ガイド」には2014春夏の素材トレンドのポイントも!・・・・

本来は靴やバッグなどのメーカーや問屋向けの
見本市として開催されてきましたが
小売店やアパレル、クラフト業界など
幅広い業種のOEM生産として販路を広げるため、
また学生や一般の方にも浅草の皮革産業をアピールし
業界への関心を高め、人材を確保しようという狙いもあり
現在は一般の方も無料で入場可能な見本市となっています。


・・・・「革コン」のデザイン応募のポスター・・・・

・・・・一般の方の応募も可能な革のデザインコンテスト「革コン」。応募した
デザイン画に来場者が投票します・・・・


・・・・各社「いち押し」で提案された革を人気投票するコンテスト・・・・


・・・・投票したい革には色の着いたボールが入れられます・・・・


・・・・絞りの技術を入れた革・・・・


・・・・和歌山県の皮革産地も参加。和歌山県の皮革産業は県内で最も古い
地場産業で、その源流は慶長年間といいます・・・・


・・・・和歌山の皮革産地と文化服装学院がコラボしたシューズ・・・・


・・・・(社)日本タンナーズ協会のブース・・・・


・・・・様々な種類のなめし(タン)の技術を展示・・・・・


・・・・なめし工程や革の種類を分かりやすく解説した冊子を制作。
とてもいい資料になります・・・・

通常の展示会や見本市は
一般の方の入場ができない業界向けのものが多く、
中には入場料も必要な場合もあります。
「東京レザーフェア」の主催は協同組合資材連ですが、
東京都が共催、経済産業省・台東区・
日本皮革産業連合会が後援、
リネアペッレ(イタリアで開催される世界最大の国際革見本市)が
協賛となるなど、日本の皮革産業活性化のために
官民一体となって頑張っている様子が伺えます。


・・・・リネアペッレの2014春夏トレンドセミナー・・・・


・・・・リネアペッレ・セレクション(2014春夏トレンドブース)・・・・


・・・・トレンドテーマに沿った革や付属を提案・・・・

会場では一般の方も参加しやすい工夫を凝らした
イベントやコンテストなどを開催したり
トレンドセミナーやトレンドブックの制作、革の知識の冊子など
無料の展示会としては、提供する革情報やトレンド情報がとても丁寧。
しかし、このことは皮革業界以外の方にはあまり知られていないようです。


・・・・「東京レザーフェア」が提案するトレンド情報の「トレンドラボ」・・・・


・・・・2014春夏トレンドで注目のグリーンとGOLDの組み合わせ・・・・


・・・・「東京レザーフェア」が発信するトレンド冊子
「TREND RABORATORY」・・・・


・・・・全身レザーでコーディネートしたモデルが館内を
ウォーキング・・・・


・・・・革の仕上の実演と体験コーナーなども・・・・

毎回浅草の都立産業貿易センター台東館で行われる
「東京レザーフェア」は、手づくり的な暖かみがありますが
演出性や業界外への告知がまだ弱い面もあります。
皮革業界活性化のためには、「東京レザーフェア」そのものを
どうアピールして行くかが今後の課題のようです。
ぜひ学生さんや、クラフト好きの方にも知っていただき
革に親しみ、これからの革のクリエーションを
リードしていって欲しいものです。

【Textile-Tree/成田典子】