素材の話

2013春夏ファッショントレンド

三菱レイヨン・テキスタイル(株)の
2013春夏ファッショントレンド・セミナーの一部をご紹介します。

このセミナーは三菱レイヨン・テキスタイル(株)の素材展と
同時開催されるもので、ファッションコーディネーターの
笠原淑郎氏の解説とトレンドブック(A4/20P)付き。
マーケットやライフスタイル背景、素材、カラー、各アイテムのポイント、
そしてスタイリングイラストなど、とても充実した構成です。
しかも“受講料無料”ですので、これは絶対おススメです!


・・・・表紙や中面のイラストはイラストレーターの鄭貞子さんです・・・・

素材展は『あいだの力』をテーマに、
三菱レイヨン・テキスタイル(株)が世界に誇るトリアセテート素材の
数々の機能素材が展示。
“クールビス”素材への関心の高まりもあり、かなりの賑わいでした。
このレポートは後日『素材の話』でお伝えします。

2013春夏のファッションは「ENERGY CHARGE〜活力供給〜」を
テーマに、引き続きネガティブな状況から
「より前向き」に「明るさ」を求める傾向にあります。
特に人々の心と体に「活力」を与えてくれるファッションが求められ
「色の力」は増々重要。
「活力のある色」として、オレンジ〜赤〜ピンク、
メタリックや蛍光色が台頭しています。

2013春夏のファッションストーリーの5つのテーマです。
(イラストは一部を紹介)

【1】『Raw Minimal/未加工の魅力』
ナチュラルやラスティックなスタイルはよりモダンでミニマルな傾向へ。
未完成・未加工な作りのデザインや素材の魅力。
色には蛍光色がアクセントカラーで差し込まれます。

【2】『Exotic Graphics/エキゾティック・グラフィックス』
エスニックなムードは、より洗練された大人の表現へ。
イヴ・サンローランの別荘があることでも知られ
世界文化遺産にも登録されている
モロッコの美しい都市マラケシュのイメージが注目です。

【3】『Growing Nature/グローイング・ネイチャー』
「自然」の新たな解釈。ファクトリーファーム(植物工場)のように、
人工的な自然が増加している中、
ファッションも従来的な自然モチーフではない新しい表現を。
新しい加工のナチュラル素材、
緻密な植物図鑑モチーフや化学的に処理された植物柄など。

【4】『Favorite Vintage/フェバリット・ヴィンテージ』
楽天的で古き良き時代のイメージとして50s〜60sが浮上。
スターレット風スタイリング、エアーフランスやパンナムの
スチュワーデス(この時代はこう呼ばれていました)風
サブリナスタイルなどがポイント。
インテリアファブリック、ピケ、パイル素材なども復活。

【5】『Up-cycle・アップサイクル』
リサイクルをさらに進化させ、アート的な表現にまで高めたテーマ。
古着、リメイク、ワークウエア、スポーツウエアなどの要素がミックスされ
男女の性差を超えた「トランス・ジェンダー」
修繕したり転用して再使用する「トランス・ユース」の発想もポイント。