木肌をそのまま織り込む、世界初の「木織り」


昨年初めて「木織り」を拝見したときは
本当に驚きました。
5月24(金)〜26日(土)まで開催されている展示会
boisette(ボワゼット)の「木織り」は、
木そのものをウッドヤーンにして織り込むものです。
まず木をカンナくずのように薄くスライスして
特殊なウレタン溶液に浸し柔らかくし
和紙を裏打ちして太さ0.6mmの糸状に裁断します。
これをよこ糸にし、たてにシルク糸を使い織り上げていくと
なんと、元の杢目の木肌が織り上がってくるのです。

・・・・たてにシルク糸、よこに木の糸を織り込むと
杢目が現れてきます・・・・

・・・・木を薄くスライスしてシート状にして和紙を裏打ちし、
糸状に細くカットします・・・・

これは「引き箔織り(ひきばくおり)」という
日本独自の織り技術を応用したものです。
薄いシート状に現れている柄を
糸状にしてその配列のまま織り上げるので
柄がそのまま現れてくるものです。
自動織機の引き箔織りで木織りができるのは
日本では桐生(群馬)と沖縄の2カ所だけそうです。

・・・・スカイツリーの東京ソラマチで販売されている墨田区の革とコラボした
木織りのサイフやカードケース・・・

・・・・屋久杉を織り込んだ帯・・・・

・・・・正面から見るとこんな感じですが・・・・


・・・・角度を変えると見え方が変わる「変わり織り」です・・・・

・・・・墨色のスチール椅子・・・・

・・・・年輪が密になっているところは色が染まりにくいので薄くなっています・・・・

今年の展示会では石巻の染織家の方とコラボし
「墨色」をテーマに(本物の墨染めではないそうです)
木目を活かした粋な墨色の新作を披露してくれました。
墨田区の革とコラボしたサイフなどの小物類は
スカイツリーの東京ソラマチの「すみだまち処(どころ)」に
区の特産品や伝統工芸保存会の職人の製品と並び
販売されています。

・・・・左は黒い縞杢のある「黒柿」、真ん中は秋田杉の「天杉」、
右は「桧(ひのき)」。桧はいい香りがしていました・・・・

・・・・1998年の群馬県の植樹祭のときに天皇陛下がお座りになった
木織りの椅子。陛下のサイズに合わせて作られています・・・・

・・・・屋久杉のランプシェード・・・・

・・・・リュウキュウマツのぬいぐるみ・・・・

・・・・釘を1本も使わない枡のような椅子・・・・

・・・・蓋を開けて中に収納ができます・・・・

・・・・椅子を製作した若い職人さん・・・・

・・・・ジャカードも織ることができます。これは下北沢一番街商店街振興組合と
コラボしたもの。シンボルマークを織り込んでいます・・・・

・・・・織り師の高橋隆男さん・・・・

木織りは技術的な面ばかりではなく
貴重な屋久杉(樹齢2000年以上)や、
天然秋田スギ(天杉:樹齢200年以上)、
リュウキュウマツなど、
貴重な原木を用いて織られることから
長寿のシンボルや、神社の木をお守りになど、
付加価値の高い縁起商品としての需要もあるようです。
今後の展開が楽しみです。