素材の話

世界に発信!日本一のネクタイ産地「YAMANAaSHIネクタイ」

富士山麓に位置する、山梨県の東部・富士五湖の郡内地域は
全国でも有数の織物産地です。
江戸時代には絹の先染め織物の「甲斐絹(かいき)」の産地として花開き
現在では、ネクタイ、ストールのネックウエアや
衣料、インテリア雑貨など様々な高級生地や製品を生産しています。

山梨が「日本一のネクタイ産地」であることは以外に知れておらず、
今回の展示会
『YAMANASHIネクタイフェア〜ネクタイ無しでは生きられない〜』は
あらためて「YAMANASHI=ネクタイ」を国内はもとより
世界に発信しようとする狙いがあるようです。

そう、「imabari=タオル」のように、
世界的なトレンド情報&企画会社の「TREND UNION」とコラボして
「産地のブランディング」を図ろうとするものです。
そのブランディングアイテムとして
日本一の生産量を誇るネクタイにスポットがあてられました。

「TREND UNION」がディレクションしたテーマを映し出したスクリーン。

山梨県富士工業技術センターの繊維部・主任研究員の五十嵐哲也さんに
展示の内容を説明して頂きました。
五十嵐さんは山梨の伝統織物の「甲斐絹」をPRしている
甲斐絹ミュージアム』の企画・制作にも携わっています。
素晴らしいサイトなので、こちらもぜひご覧ください。
「甲斐絹」に関してはまた別の機会に書きたいと思います。

今回の展示会のネックウエアの出展企業9社のパンフレット。
会社の「顔」の9人が登場した、カッコイイ編集です。
一部をお見せします。

ストール、マフラー企業(株)郷田商店の郷田洋志さん。
展示会でも自社のストールを首に巻き、自らがモデル兼営業マンです。

絹×麻、絹×ウールのネクタイを提案していた
(有)テンジンの小林新司さん。
この日は麻のスーツに絹麻交織のネクタイがステキでした!
山梨の産地の皆さんは若々しく
お洒落なスタイリングの方が目立ちました。

アーカイブ柄から掘り起こし、アレンジしたネクタイ。
「職人技」ともいえる精密なジャカードが見事です。(有)リード

フォーマルネクタイを得意とする羽田忠織物は
新しい試みで、自転車やバイクのライフスタイルシーンを意識した
帽子やストールを提案。

麻のスーツにぴったりな、シルク/リネンのネクタイ&ストール。
シルクに麻やウールの交織を、たて密度を変える実験を重ねながら
結びやすく、風合いの良い織り柄を作り上げています。(有)テンジン

ドビーやジャカードのネクタイやストールを製造しているツタキ織物。
赤に絞り込んだ展示がきれいでした。

自社のストールを首に巻いて、丁寧な説明をする
(株)郷田商店の郷田洋志さん。「オンリーワン」に力を入れた
織りに凝ったジャカードストールが提案されていました。

今回の展示会では
「TREND UNION」が山梨産地のアーカイブの整理や企業の特性を調査。
それを元に、伝統を生かしながらもカラーや質感などで新しさを出したり
ライフスタイルをふまえた提案がされています。

各企業は、それぞれの役割分担をしながら
「made in YAMANASHI」の「YAMANASHIネクタイ」で
ブランドビジネスを進めていくのでしょう。
今後の発展におおいに期待したいものです。