素材の話

山梨産地の注目ブログ「シケンジョテキ」

最近とても新鮮だったのが
山梨県富士工業技術センター繊維部(通称シケンジョ)の
ブログ「シケンジョテキ」です。

まず写真がものすごくキレイで
取材がとても面白い!
織機のこと、職人技のこと、生地のこと、産地のことなど
すーっと引き込まれます。
もちろん文章も素晴らしいのですが
「写真の力」がこれほど大きいものかを改めて感じました。


・・・これは「paki paki」と名付けられた生地の拡大です。
たて・よこに引っ張ることで、パキパキと張りと質感が変わります。・・・

このブログは高須賀活良さんという
東京造形大テキスタイルデザイン専攻の
大学院卒のデザイナーが、1年間の臨時職員契約で
作ってくださっていると伺いました。
産地への愛情のこもった、
とってもいいブログだと思いました。

また、この春には高須賀さんと同い年のテキスタイル系、
ファッション系の若者が3人、東京から山梨の織物企業に
就職したそうです。
若い感性を受け入れる空気も産地にできてきているようで
ことあるごとに気持ちがが伝わってきます。
今後どのように変わっていくのか
とても楽しみな産地だと思いました。

ぜひ訪ねてみたいものです。

また現在開催中(〜12/25日まで)の
東京のペラシティアートギャラリーの『感じる服・考える服』では
山縣良和(リトゥンアフターワーズ)さんの作品に
山梨産地のマフラー屋さんの
古いドビー織機が展示されています。

パンチングカードを使用したドビー織機で
最近ではなかなかお目にかかることの出来ないものですが
“現役”で使用されているものです。
1トン半もある自動織機がこの展示会のために
山梨から運ばれました。

「動物たちが0円紙幣を織っている」というコンセプトで
不思議な世界が表現されていますが
「紙を織る」というのはあながち不可能ではないようです。

「シケンジョテキ」のブログでは「新聞生地(誤字ではありません!)」が
見られます!!(ぜひご覧ください)

オペラシティの展示会もぜひ足を運んでみてください。
とても面白い展示会です。
この織機は来年は神戸にも巡回するそうです。

【Textile-Tree/成田典子】