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丹後の石田さんの、切なる願い。

昨日、ご紹介した『丹後縮緬、反物に隠した秘密!?』で
解説して頂いた「京都府織物・機械金属振興センター」の石田さんから
またしてもご丁寧なメールをいただき、感激しました。

「京都府織物・機械金属振興センター」は
丹後縮緬で有名な京丹後市峰山町にあり
沿革をみると、もとは「京都府織物試験場」だったようですが
昭和2年の奥丹後大震災で建物が全壊。
その後復興し、現在は丹後織物業と北部機械金属業の
振興・発展のために地術支援や経営支援を行っています。

以前は丹後縮緬の素晴らしい技術を紹介する資料も
作られていたのですが
現在はそういう活動もかなわなくなっています。
市場のきもの需要が減ったこともあり
産地の急速な高齢化と後継者難が進み、
産地と伝統技術の存続が危惧されているようです。
そういう無念さが、石田さんのメールから伝わってくるようでした。
丹後縮緬も大震災から復興した経験があり
そういう想いも今回の震災に投影されたかも知れません。

しかし、日本人にとっての「きもの」は
決して衰退をたどっているのではないと思います。
私の回りにもどんどん「きもの愛好家」が増えています。
彼女たちにとってきものは「特別な晴れ着」ではなく
「ちょっとお洒落したい」時に着る、洋服に代わるお洒落着です。
「洋服より着物が欲しい」と言っている人も多くいます。
ファッション業界も、今後きもの産業に参入するところが
増えていくような気がします。
「いいものを大切に着たい」「日本人を感じたい」
そういう価値観の大きなうねりを感じています。

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丹後の石田です。ブログを拝見致しました。

ご丁寧なご紹介を頂きありがとうございました。
先人たちが、ものづくりを大切にしてきたことを
誇りに思っています。
しかし、輸入生糸の現状、白生地の生産地など
企業利益を優先したものづくりになっています。
これも致し方ないと思いますが、
日本の民族衣装としての「きもの」を思うと複雑な気持ちが致します。
「きもの」を着る機会を増やすなど和文化の伝承が大切です。
今は、元通りの日本に一日も早く回復することを願うばかりです。

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