母手製の、絹の「どんぶく」。

私の郷土(北秋田市)では
綿入れの半纏(はんてん)を「どんぶく」と呼んでいます。
2年前に亡くなった母は、かつて着物で過ごしており
また実家には着物の端切れも多く
丹前(たんぜん)や布団に再利用したり
「どんぶく」を作ってくれていました。

この写真の「どんぶく」は、結婚した当初
私とだんなさまに作ってくれたものです。
普通「どんぶく」は木綿であったり
最近はポリエステルが多いのですが
これは絹の着物地で、軽くて暖かく、当時は良く着ていました。
しばらくタンスに眠っており
最近ふと思い出し、引っ張り出しました。

これは私の「どんぶく」です。
ずいぶん染みになっていたり
虫が食ったような穴もあいていましたが
本当に軽く暖かく、また愛用し始めました。
「羽二重」に似た、しかし節がある生地で
薄く柔らかく繊細で、絹鳴りがするような…
おそらく羽織などの「裏地」に使われたものだと思います。

こちらはだんなさまの「どんぶく」です。
「唐桟縞(とうざんじま)」のような渋い縞柄で
しっかりした絹地です。
「江戸の粋人」になったようで、だんなさまのお気に入りです。

この2つの生地はかつて誰が着ていたものか
何に使われていたものかを聞かなかったことが
悔やまれます。

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