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織田学園がパワーを発揮した、「デニムの着物」。

2月12日は「織田ファッション専門学校」「織田きもの専門学校」の
卒業制作ファッションショー
「オダ ファッション デザイン コンペティション(OFDC)」がありました。

審査員には吉田ヒロミさんや豆千代さんなど
第一線で活躍されているデザイナーや業界の著名人8人と
高校生審査員55人が参加します。
ファッション校、きもの校それぞれの大賞受賞者には
賞金10万円と副賞があり、その他いくつかの賞があります。
今年はフロアショーに形式を替え
身近で作品がよく見られる大変質の高いショーが展開されました。

織田学園の特徴は、デザイン画審査を行った後で
シーチングで作品を組む「トワル審査」があることです。
ここまでやる学校は他にはあまり無いようです。
ファッション校の学生さんの作品もクチュール的な高度技術や
手の込んだ技術を駆使した素晴らしいものでしたが
今回ご紹介したいのは「デニム素材」をテーマにした
きもの校の作品です。

上がコンテストにエントリーした作品のデザイン画です。
実物は数十倍ステキでした!(もう少し絵の勉強を!)

写真撮影ができなかったのが大変残念なので
織田学園のHPから写真を2枚ほど拝借…
こちらで受賞者の作品が見られます。
http://www.oda.ac.jp/odac.cgi/hotnews.html?work_id=546
http://www.oda.ac.jp/odac.cgi/hotnews.html?work_id=547

審査員の先生たちもおっしゃっていましたが
本当に甲乙つけがたい作品ばかりでした。

「OFDC賞」を受賞した内田千菜美さんの作品。
高校生たちが投票する「オーディエンス賞」のダブル受賞です。
着物と洋服がミックスされたような新しい「はかまスタイル」。
そのまま街着になりそうです!
ドット柄はデニムを漂白したものです。

今回のデニムの着物は、
事前に丸井で展示され人気投票が行われました。
なんと10日間で1000人が投票したとのことで
それほどこのデニムの着物への関心の高さが伺えます。
こちらが「マルイオーディエンス賞」の芝 亜依美さんの作品。
淡いデニム地にレース使いの着物は、これも現代のリアルクローズ!
その他「東京山喜賞」は受賞作品を商品化する副賞があります。

実は織田学園とデニムのストーリーは5年前から始まっています。
広島県福山市の大手デニムメーカーの「カイハラ株式会社」のコラボで
「リサイクル」「リユース」をキーワードにした
作品発表を続けているのです。
中でもきもの校の作品の完成度が高く、注目されていましたが
今回の「OFDC」で大きく開花。
新しい着物素材としてばかりではなく、
着物と洋服をミックスさせた新しい分野を切り開いたように思います。
若者が「ハレの日」に着たい
今の気分の「リアルクローズ」といえるでしょう。

展示会場にも伺いました。
きもの科では「豆千代」さんや「たんす屋」さんとの
企業コラボもしっかり行われているようです。

きもの科唯一の男子学生の由見さん。
後ろの「猫の友禅の帯」が彼の作品です。
残念ながら今回のショーは書類審査で落選してしまったそうです。

彼女の作品は後ろの「はかま」です。洋服地で作ったそうです。

このほか、可愛い絵柄の友禅の帯や大作の着物もステキでした!
着物の魅力を若い方から教えて頂いたようです。
ありがとうございました。皆さん来年はがんばってください。