江戸時代にコレラを鎮めるために始められた美浜町早瀬の「子供歌舞伎」


⬆️山車で演じられる早瀬の子供歌舞伎、寿式三番叟(写真提供:美浜町)

福井県美浜町早瀬には、約150年受け継がれている男子小学生による「子供歌舞伎」の伝統があります。江戸時代に早瀬でコレラが流行し、これを鎮めるために区内の寺社に子供歌舞伎を奉納したのが始まりといわれています。当時の瑞林寺(ずいりんじ)の方丈(ほうじょう)が「疫病は神仏の祟りでありため、寺社に子供歌舞伎をを奉納せよ」とのお告げを受けたといいます。村人は早速奉納用の曳(ひ)き山車(やま)を建造し、翌年の5月8日に日吉神社、瑞林時、浄妙寺などの寺社に、山車を曳き回して子供歌舞伎を奉納したところ、疫病も収まったことから、この日を日吉神社の大祭とし、子供歌舞伎を伝承し奉納しています(現在は、5月5日に行われています)。


⬆️渡辺弘子の布絵作品『三番叟』


⬆️昭和10年の子供歌舞伎の演目帳。江戸時代から大正期には120余りの台本から、時代物、世話物、艶物を選んで上演していた。現在は「寿式三番叟」のみが演じられている。


⬆️かつての子供歌舞伎の衣装。演目は定かではない。この衣装が何に使われるものかわからなかったが、これは陣羽織と一緒に用いられる武士の火消しの装束の胸当てのようだ。そのため素材は羅紗と思われる。

起源が「コレラを鎮める」ことではありますが、今年は新型コロナウイルスの大変な時期でもあるので、5月に開催するのかはかなり迷われることかと思います。コロナの収束が見られ、無事開催できることを心より願っております。

⬆️早瀬の子供歌舞伎のことは『若狭の海に生きる/渡辺弘子の布絵の世界Vol.1」でも紹介しています。

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